咎狗文章
□何回言っても言い足りない
1ページ/1ページ
「アキラ、大丈夫?最近疲れてるみたいだけど…」
「大丈夫だ」
「…本当に?」
「本当だ」
トシマを脱出してからというもの、楽しくはあるが慣れない仕事にアキラが疲れているように見える。
俺は前々から仕事には慣れていたから平気だけど、アキラはまともに仕事なんてしたことないし…。Bl@sterは仕事とは全然違うし…。
「アキラ…。無理はするなよ?さっきだって帰る途中ふらふらして電柱に頭ぶつけたし。まぁ、可愛かったけど」
「く、暗くてよく見えなかっただけだ!」
「だから手繋ごうって言ったじゃん」
「っ!そ、そんな恥ずかしいことできるか!」
「暗いし誰も見てないって」
「そ、そういう問題じゃない!」
一緒に暮らしてるし、…あんなこととかした仲なのに、なんでアキラはこんなに恥ずかしがりやなのかなぁ…。
まぁ、そこが可愛いんだけど。
「あ、そうだ!アキラ先に風呂入っていいよ。あがった後に俺がマッサージしてあげる」
「べ、別に気を使わなくても…」
「いいって!俺にとってアキラは大切なんだ。しかも大切だし、大切なんだ」
「同じこと3回言ってるぞ」
「いいから入ってきてって!あ、それとも一緒に…」
「入ってくる」
アキラは足早に風呂場に向かった。
「あぁ〜もう、照れなくていいのに…」
ケイスケの独り言は静かに部屋に響いた。
―――――――
ガチャ…
「ケイスケ、風呂次いいぞ」
「うん。でもその前に…」
「い、いや・・・いいって」
「駄目!!ほら、うつ伏せになって!」
「お、おい!」
アキラをベットの上にうつ伏せにすると、その上に跨った。
アキラの背中を親指で押していく。
「この辺?」
「……っ」
「アキラ、意外と気持ちいいでしょ?」
アキラは何も答えないけど、嫌がらないし、おとなしいから気持ちいいのかも。
「俺、この前工場長に頼まれて肩揉みしたんだけど、好評でさ。そしたらみんな集まってきて、みんなの肩まで揉むはめになってさー」
「…大変だったな」
「俺はアキラの肩だけを揉みたいのに」
「どんな口説き文句だ」
アキラは呆れながら答える。けど、その中には笑みも浮かべていた。
これは俺だけに見せてくれる顔であって、俺だけが独り占めできる顔。
「アキラはやっぱ笑うと可愛いよな。俺、アキラの笑った顔すんげぇ好き」
「な、何だ急に…」
「なぁアキラ、好き」
「おいっ!」
「好き」
「っ…何回も言うな!…い、いいからもっと強く押せっ!」
「はいはい」
いつか素直にアキラからも「好き」っていってほしいなぁ。
いつになるのか分からないけど。
「……っ!?お、おいケイスケ!どこ触ってるんだ!何をしてる!?」
「マッサージだけど?」
「そ、そんなとこする必要ない!しかもただ撫でてるだけだろ!!」
服の中に手が忍び、下半身の際どいラインを触られたアキラは思わず起き上がってケイスケをどついた。
「いたた…もー、アキラは照れ屋なんだから…」
「お前が変態なだけだ!」
「なぁアキラ。折角だからこのまま一緒に…」
「断る!!!」
「ま、まだ何も言ってないだろ〜!」
「どうせアレだろ!!」
「アレって何だよ?」
「…何って…言わすな!!」
何回言っても言い足りない
次の日アキラは疲れはとれたものの、腰が痛くて動けませんでした。ケイスケを殴りました。
(何で殴るんだよ!)
(お前のせいだ!!)
(アキラー、好きだよ?)
(うるさい黙れっ)
―――――――
なんだコレ。お馬鹿な話ですいません。
しかも下品だ!!でも下ネタ好きなんだよ!←
ていうか変態ケイスケ好きです。ケイスケが変態になっちゃうのは私が変態だからです。←
2009/07/29