咎狗文章

□不器用さは健在
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「今晩、何にする?」

「何でもいい」

「アキラはそればっかだな」

「…ユキヒトが作るもんはうまいから」

「そうか」




今晩はお互いの仕事がなく、久々にゆっくり過ごせることとなった。今は今日の夕飯の買い物にでていた。2人で。




「たまにはアキラが作れよ?」

「…料理、できない」

「…アキラって結構いろんな面で不器用だよな」



トシマで出会ったときは、こんな治安の悪い町で生活してるし、イグラもそれなりにやっているからもっと器用な奴かと思っていたけど、意外と普通の生活面で疎い。

食器洗いも食器割ることが多い。
部屋の掃除も散らかったままだ。まぁ、それは俺の責任でもあるが。


「この前なんてずっと洗濯物部屋干ししてて、臭いヤバかっただろ」

「今鼻つまってるから」

「…。あれ入れたか?CMでやってる部屋干ししても臭わないとかいうヤツ」

「鼻つまってるから必要ない」

「…俺はつまってないんだよ!」










――――――――




「できたぞ?食えよ」

「…さんきゅ」



結局また俺が作る羽目になった。
ちなみに今日のメニューはアキラの好きなオムライス。
まったく、なんでこんな子供みたいなメニュー好きなんだ?可愛い顔して。あ、可愛い顔だから可愛いメニューが好きなのか。そうか。



「…」

「うまいか?」

「…うまい」

「そうか」


黙々とオムライスを食べ続けるアキラ。無表情でもそれなりにおいしいって思いが伝わってくる。


「……ぶっ、アキラっ…!」

「?」

「頬にケチャップついてるぞ」

「!!」


本当に食い方まで子供だ。
どうやればそこにつくんだ。


「…っ、ユキヒト、ティッシュ」

「待てって」



俺はアキラの頬のケチャップを舐めとってやった。



「っ!!お前…!」

「…ん?あぁ、また思いだしたか?トシマでのこと」




トシマで怪我をした指をユキヒトが舐めったときのこと。



「今回は血じゃなくて、ケチャップだなアキラ。あと頬だし」

「…うるさいっ」

「可愛いなアキラ。顔真っ赤だ」

「うるさいっ!お前も食え!」

「はいはい」



















(意外に子供だよな、アキラ)
(そ、そんなことない!)
(トウヤだって言ってたぞ)
(……そ、そんなことは……)





―――――――――


ユキアキ好きです。
ゲームではキスすらなかったけど、
逆にほのぼの?感みたいなのが好きです。
それにきっと一緒に暮らしてからはあんなこととかこんなことしてます←

2009/08/02



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