Starry☆Sky 文
□純情甘党主義者
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「本当、何で太らないんだろう…羨ましいな」
「エネルギーに変えていると言っているだろう。問題ない」
数十分前食堂でお昼を食べようと出向くと、そこにはいつもの様に大盛りのパフェを主食とする宮地君の姿があった。
折角だから私も一緒させてもらった。
「おいしい?」
「…まぁな」
ちなみに今日は抹茶クリームパフェ。期間限定らしい。
「ねぇ、私も一口食べたいな」
「…む?食券買ってきたらどうだ?」
「一口でいいんだもん。宮路君のちょっと食べてもいいでしょ?」
「な…!!」
宮地君はスプーンを落とすと、ゲホゲホとむせ返った。
「は、はしたないだろうが!!それに人のものをとるな!」
「一口だけだってばっ」
「おい…!!」
私は宮地君のスプーンを奪うとパフェをつついた。抹茶のクリームがおいしそうだ。
「いただきます♪」
「お、お前!しかも俺のスプーンで食べるのか!?それって、…あ、あれだろ…その…か、か、間接…!って、あ。」
真っ赤な宮地君が言い終わる前にパフェは私の口の中へと入っていた。
「おいしい!抹茶の味がする!」
「そうだろう。抹茶のクリームがなんとも……む、い、いや、そうではなくて!!」
先ほどのことを思い出してまた赤くなる宮地君。
「分かったって。今度奢るから。だから許して、ね?」
「い、いや、そっちじゃなくてだな…!」
「え?」
「だからっ…!!…もういい!」
宮地君は残りのパフェを素早く食べると席を立ち上がり足早に食堂を出ようとした。
「え?待ってよ宮地君!」
純情甘党主義者
(この…天然!!)
(何それ〜!!)
真っ赤な宮地君はしばらく口を利いてくれませんでした。
――――――
月子は間接キスに気づかない天然。
宮地も動揺しすぎる純情ボーイ(^0^)
2009/07/19