□頂き物小説
□君と僕(不二菊)
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3年6組。
それは僕と英二がいるクラス。
僕と英二は今年初めて同じクラスになった。2年生のときから僕たちは付き合っていたから、クラス発表を見たとき僕たちは手を取り合って喜んだ。
最初のうちは幸せだった。だけど、近すぎるというのも問題だと僕は気がついたんだ。
「あははっ!菊丸くんってば、おもしろーい!」
「にゃはは〜!そっかなあ〜」
英二は人懐っこくて、誰とでも気軽に話せる性格だから、男女問わず友人が多い。
クラスでも、
「ねえねえ菊丸くん、聞いてよ〜」
「にゃに〜?」
なんて感じに休み時間も引っ張りだこで、僕と一緒にいるのはお昼休みぐらい。
唯一、席が隣だってことはいいけれど…。
ガタンッ…
英二が席に戻ってきた。
「…なんか大変だね、英二」
「……?にゃにが?」
「休み時間の度にみんなに呼ばれてさ」
少し嫌みのつもりで言ったのだか、
「へ?大変なんかじゃないよ〜!みんなと話すの楽しいし!」
…英二には適わないと思った。
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