小説
□愛は瞳で語ろう!(不二菊)
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さっきから物凄く視線を感じる…
「…何?英二?僕の顔に何か付いてる?」
その視線の主ににこやかに問いかけると、少し驚いたように目を丸くした。
「えっ?!なんで俺が見てるの分かったの?!」
「何でって…」
しばし絶句。
あれだけガン見しておいて、気付いてないと思う君に…
(こっちが驚くよ;)
「英二のことなら何でも判るよ。」
苦笑しながらそう答えると、英二は少し頬を染めた。
(ホント可愛い)
抱きしめたくなる衝動を抑えて(一応、人も行き交う夕暮時だし…じゃなきゃ押し倒す)
英二に顔を近づけた
「…で?何が聞きたいの?」
「…不二って何考えてるか判らない。」
「はい?」
(僕は君の考えてることが判らないけど!??)
英二はそう言って僕の顔を覗き込むと、また見つめた。
「それっ!!」
(どれ?!)
流石に僕も困惑気味になる。
「不二ってさ、いっつもニコニコ顔で目開けてないじゃん?だから何考えてるか判らないんだよねっ!」
「…そう?」
「そう!」
そんなの今に始まったことじゃ無いのに、たまに君は思いついたように、そういうこと言うんだよね。
「うん…判った。じゃあ、こうすればいいのかな?」