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□風邪
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〜花礫の場合〜
「くしゅん」
小さく響いた可愛らしい音-おそらくくしゃみ-の発信源を辿る。
その先にいたのはその弱々しい音通りの可愛らしい少女が
…ではなく、少年が一人。
「え?今の…」
「あ゛?」
「あ、いやなんでもないです」
音源の少年に睨まれ一度視線をはずした。
明後日の方向に顔を向けつつ目だけで少年の様子を探る。
少年はくしゃみのせいか少し赤くなった鼻を押さえており、顔も心なしか赤みを帯びているようだった
…え?
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