あ〜の

□□
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―――放課後の部室
 
 
 
『…ね、あそこに誰かいるっぽくない?』
 
 
「…あ?」
 
 
「え、何処ですか?」
 
 
「亜久津、壇くん、あの窓のところだよ」
 
 
『千石くんも気づいてたんだね』
 
 
 
気づいているのは千石くんと私の2人だけみたい…
窓の外に誰かいるってこと……
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「よーっし、俺見てくるよ」
 
 
『気をつけてね』
 
 
ゆっくりゆっくり窓に向かう千石くん。そして着いたと同時にバッ!っと窓を開けた。
 
 
 
「………!!」
 
 
『………?』
 
 
「…誰かいたですか?」
 
 
「いや、もう人はいなかったけど……なんか紙が落ちてる」
 
 
 
よいしょっ…っと窓から外へ出て、紙を拾いドアから入ってきた千石くん。
 
 
 
「千石、読め」
 
 
「うん……《ずっと見てるヨ》…だって。うわー怖いなー」
 
 
「秋栗先輩のことなんじゃないですか?」
 
 
『いやいや、南部長とか壇くんのことかもしれないよ?』
 
 
「なんでそうなるんだ…」
 
 
 
結局、話し合っていてもこの紙だけだと犯人もわからないし結論もでなかったので、とりあえず練習をすることにした。
 
 
 
「……Zzzz」
 
 
 
……一人を除いて
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
うーん………
 
 
後ろの木のところの人影が気になってしょうがない。
 
 
誰が、何のために………
 
 
 
『(よしっ、捕まえよう…!!)』
 
 
 
みんなを守るのもマネージャーの仕事!
 
 
私は怪しい人に気づかれないように、ゆっくり木に近づく。
 
 
そして数メートルまで近づいたのでダッシュして捕まえた…!!
 
 
 
『よしっ!怪しい奴め、もう逃げられな……え?』
 
 
「えへっ、見つかっちゃった?」
 
 
 
え、ちょっとこの綺麗なお姉さん誰ー!?
 
 
 
「決して怪しい人じゃないのよ、私は亜久津優希。仁のお母さんです」
 
 
 
はじめましてー、とニコニコしながら言うお母さん………お母さん?
 
 
 
『えーーーー!?』
 
 
 
ちょっと、亜久津くんのお母さん若くない!?綺麗すぎない!?
 
 
 
「どうしたのっ、まろんちゃん!」
 
 
「何があったんだ?」
 
 
「どうしたですか!?」
 
 
 
千石くん、南部長、壇くんの順でこちらにやってきた3人。
 
 
 
『それが…怪しい人捕まえたと思ったら……』
 
 
「こんにちは☆久しぶりね、千石くん」
 
 
「優希ちゃん…?」
 
 
「千石、この人誰だ?」
 
 
「……亜久津のお母さん」
 
 
「はっ、はじめましてです、亜久津先輩のお母さん!!僕、1年の壇太一って言うです。亜久津先輩にはいつもお世話になってますっ」
 
 
「まあ、仁にこんな可愛い後輩がいるなんて…はじめまして、壇くん。こっちの子はどなた?」
 
 
「…部長の南です」
 
 
「仁がいつも迷惑かけててごめんなさいね、部長さん」
 
 
 
…………ちょっとまって、なんで自己紹介タイムになってるの?
 
 
 
「……なんでいるんだよ、ババア」
 
 
「まあ、お母さんに向かってババアだなんて…」
 
 
「あぁ、起きてきたんだね。おはよう亜久津」
 
 
「っるせー…………、何しに来たか知らねーが、ババア、早く帰れ」
 
 
「えー、ただ見てただけじゃない。いいわよねー?南部長?」
 
 
「えっ、いや、俺に振られても……」
 
 
 
なんかよく分からない方向に向かいそうなんだけど……とりあえず、怪しい人じゃなかったってことだよね?
よかった…。
 
 
 
 
 
END
 
 
 
(部室覗いてたのも、てめーかよ)
 
(部室?なんのこと?)
 
(亜久津先輩のお母さん、窓から覗いてなかったですか?)
 
(覗いてなんかないわよ?)
 
(((((え……?)))))
 
 
 
――――――
 
 
じゃあ覗いていたのは誰なんだっていう←
 
 
 
 

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