あ〜の
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―――おひつじ座の今日の運勢は
―――何をやっても上手くいかない
―――最悪な1日でしょう
『……まじ?』
昨日、隣の席の千石くんに借りた雑誌の最後のほうのページにあった今月の占いも12位だったのに、今テレビで見ていた占い結果も最悪……。
占いなんて基本信じてない、信じてないけれど………
なんか気分悪いなあ。
「まろん!学校に遅れるよ!!」
『げっ、こんな時間…!行ってきます!!』
『おはよ、千石くん』
「………まろんちゃん、どうしたの?」
『………転んだ』
「と、とりあえず保健室いったほうがいいよ、膝とか血だらけだし」
『……行ってきます』
家でてから、なにもない所で3回も転んだ。これは占い結果が悪かったからとか、そういうものではないはず。きっと。
水道で膝を痛くない程度に洗ったあと、保健室に着いたがタイミング悪く先生はいない。まあ消毒液の置いてある場所わかるし大丈夫だろう。
『えっと、消毒液消毒液…』
「まろんちゃん」
『!!』
「俺、心配で来ちゃった♪」
『もー千石くん、ビックリさせないでよ』
「あははっ、メンゴメンゴ☆それより、先生の代わりに俺が手当てしてあげるよ」
『いいの?』
「任せてよ」
意外と手際がいい千石くん。少し話をしている間に、あっというまに終わった。
『ありがとう千石くん!』
「いやあー、どういたしまして☆それよりまろんちゃん、まろんちゃんっておひつじ座だよね?」
『う、うん…』
「確か今月の運勢最悪って…」
『…そうみたいだね。それに今日テレビでみた占いも最下位で最悪な1日だってさ』
「うーん……じゃあこのラッキーボーイ千石清純が、まろんちゃんにラッキーをわけてあげるよ!」
『ほんと?』
「ホント♪んじゃっ、目瞑って…」
『…こうでいい?』
「そうそう、そのまま…………」
―――チュッ
『えっ!!ちょ、ちょっ…///』
何かのおまじないとかかな…と思って目を瞑っていたら、オデコにキスされた。
「これでラッキーになれるよ☆じゃあ、俺教室に戻ってるからね〜」
そういい残し、千石くんは保健室を出て行った。
『………最悪///』
END
(最悪…だけど嫌じゃないって思っている私)
(ああ、なんか本当にラッキーをわけてもらった気がしてきた)