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□参謀の誕生日
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いつもより早めに家を出て、学校へ…というより学校のテニスコートへ向かった。
テニスコートに着くと、やはりテニス部が朝練中…
私は柳を見つけ声をかけた。
『おはよっ、柳ー!!』
柳「…蘭か。おはよう」
『幸村くーん!!練習中悪いんだけど、もう柳終わらせてもいい?』
柳「?」
幸「フフッ、いいよ」
『ありがとう☆じゃあ柳、ちょっと話しがあるからついてきてもらってもいい?』
柳「構わないが、着替えるから少し待っててはくれないか?」
『じゃあいつもの木の下にいるね』
柳「ああ、わかった」
私は木に寄りかかりながら座り、柳を待った。
数分後、柳はやってきた。
柳「待たせたな。それで話しとはなんだ?」
そういいながら、私の隣に座る柳。
『…お誕生日おめでとう♪』
柳「覚えていてくれたんだな、ありがとう」
『これプレゼントっ。気に入ってくれるかわからないけど…』
柳「…開けてもいいか?」
いいよと答えると、柳は包装紙を綺麗にはがし、中の箱を開けた。
柳「クシと写真立てか。ありがとう、大切に使わせてもらうよ」
『そう言ってもらえてよかった(微笑)』
一安心していると、それまで微笑んでいた柳が急に真剣な顔で私に話しかけてきた。
柳「蘭、誕生日だから…といってはなんだが、1つお願いを聞いてもらえるか?」
『へ?…まあ、私に出来ることなら聞いてあげられるよ』
柳「蘭にしか叶えられない願いごとだ」
何だろう?と首をかしげていると
柳「そろそろ俺のことを【柳】ではなく【蓮二】と呼んでくれないか?」
といった。
柳「蘭は俺の特別な人だ。だから下の名前で呼んでもらいたい」
『……///』
不謹慎かもしれないが、この時柳のことを可愛い…と思ってしまった。
柳「ダメか…?」
『だっ、ダメなんかじゃないよ!!///
……れん、じ///』
慣れない呼び方だったので、照れて下を向いてたら「ありがとう…」という優しい声とともに頭を撫でられた。
その手はとても心地よかった…
END
HAPPY BIRTHDAY
TO.YANAGI (6/4)