S
□ワカメの誕生日
1ページ/1ページ
昨日まで普通だった先輩達。
でも今日は何かがおかしい…
朝練のときも会話少ねぇし、廊下ですれ違っても無視されるし
俺、何かしましたか?
てか俺、今日誕生日なんスけど
『あーかやっ』
「なんだ?」
唯一、昨日と変わらず普通に話しかけてきてくれるのが、マネージャーであり彼女の蘭だけ。
でも蘭もおかしい。
めでたいこと大好きな奴なのに“おめでとう”って言ってくれねー。
『今日、放課後の部活ないんだってー。幸村部長が言ってた』
「なんで急に…」
『私もわからない……っじゃあそういうことだから♪』
じゃあね、と背を向け走ってく蘭
廊下は走るなー!!って先生に毎日言われてるのにな。
――――
教室に戻って席に座る俺。
本当は次の授業英語だし、サボりたいけど……しょーがねーからでとこっと
そう思いながら、教科書を取るため机の中に手をいれた。
「(…ん?)」
…机の中に手紙が入ってた。
中をみてみると、
―――――
切原 赤也
今日の放課後屋上に来い
来ないと目玉をほじくるぞ
―――――
……なんすか、これ。
てか“目玉をほじくるぞ”って、俺はまっくろくろすけじゃねぇ!!
ていうか誰なんだろ…
俺、呼び出しくらうようなことしたか?
―――――
とりあえず入り口の前まできた。
この扉を開けたら屋上
「(はぁ〜…ダルっ)」
そう思いながら扉を開けた…
丸「おっ、きたな」
切「ブン太先ぱ…」
《パンッ》
《パンッパン》
切「!?!?」
立海R+蘭「お誕生日おめでとう(おめでとうございます)!!!!」
「………え!?!?」
幸「ドッキリ成功だね」
柳「まあ、赤也が驚く確率は95%だったからな」
切 「ちょっ、どーいうことっスか…?!」
『赤也の誕生日をみんなでお祝いしてあげようってことになって♪でも普通じゃ面白くないからって』
そうか、だから今日みんなおかしかったのか
仁「ほれ、赤也。みんなからのプレゼントじゃ」
切「…ありがっ…とうっス…」
比「おやおや」
ジ「泣くなよ赤也」
切「だって俺、マジビビったんスからー!!先輩達に無視されたり、蘭もちょっと変だったし…っ」
真「全く…その程度で泣くなんてたる(幸「真田うるさいよ」……」
幸「感動の涙なんだからいいじゃないか」
丸「それより、早くプレゼントみろぃ♪そーしねぇとケーキ食えねーだろ?」
切「……」
とりあえず綺麗にラッピングされている袋を開けてみる。
切「おっ!!これ、俺が欲しかった格ゲーじゃん!!それと…げっ」
英語の…参考書っていうやつか、これ
真「どうした赤也」
切「へへっ、なんでもないっス!!;……ん?…!!!!ちょっ、何スか!!この“ふえるワカメ”!!」
幸「フフッ、さあね…(微笑)」
『ぶふっ…』
丸「あはははっ!!」
あー、蘭笑ったな?てかブン太先輩は笑いすぎだし。
幸村部長も何考えてんだか…;
幸「別に何も考えてないよ?」
もしかして…
幸「うん、今赤也が考えてること当たってるよ」
心読まれてるー!!
幸「フフッ(黒笑)」
丸「…そろそろケーキ食おうぜー、俺腹減ったんだけど」
仁「…そうじゃな、プレゼントもとりあえず見終わったことじゃし」
『じゃあパーティーだー!!☆』
切「っス!!食いましょう!!!!」
誰も祝ってくれないと思っていた最悪な誕生日は、最高の仲間に祝ってもらえた素敵な誕生日になった。
END
HAPPY BIRTHDAY
TO.KIRIHARA (9/25)