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□ハロウィン
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今年もきてしまったハロウィン…


「蘭ちゃ〜ん!!Trick or treat☆」

「蘭先輩、Trick or treatです☆」





毎年、私はキヨくんにお菓子をたくさんねだられる。小学生のときからだから…多分今年で6回目くらい

そして今年から新しく加わった太一くん


(お菓子あげると、また仁くん怒るんだよなー…;)


仁くんとは中学1年のとき同じクラスになって、仲良くなり、中学2年の春私から告白して付き合いはじめた。
だから中学1・2年のハロウィンのとき、キヨくんが私にお菓子をねだっているところをみている


(一昨年は友達だったからあまり言われなかったけど、去年は「長い付き合いだとしても、手作りのもんは俺以外にあげるんじゃねぇ」って言われたのよね…)


そう言われても作ってきてしまう自分は、なんなんだ…;


「蘭ちゃん、早くちょーだい♪」


もちろん今年も手作りでしょ?と言うキヨくんに、蘭先輩の作ったお菓子早く食べたいです♪と言う太一くん…

…それと、今まで気づかなかったけれどキヨくん達の後ろにいつの間にかいた仁くん


 
「おい、てめぇら」

「…!!げげっ、あっくん!!」

「亜久津先輩っ!!」

「太一はしょうがねぇ…だが千石、てめぇには去年言ったよな?」

「だってー、蘭ちゃんのお菓子美味しいんだもんっ♪」

『まあまあ仁くん、ちゃんと仁くんにも作ってきてるから…;』



そういう問題じゃねぇ、と言う仁くん。とりあえず周りの人達も迷惑しているので(ちなみに場所は下駄箱の所にある廊下で時間は朝のHRが始まる10分前)、仁くんを説得し屋上に向かうことにした


キヨくん達は、「後でちょーだいねー」とか言ってた

















『あーあ、1時間目はサボリかー』

「蘭が連れてきたんだろーが」

『それもそうだけどね…』

「……」

『……』


やっばー、仁くん機嫌悪すぎる…


「……おい」

『なに?』

「千石にはあげるなって言っただろ?」

『だってあげなきゃうるさいし……いたずら嫌だし』


キヨくんのいたずらは、いたずらの域を超えている。過去に1度あげなかったことがあって、その時されたいたずらは恐ろしくていえない…

「はぁー。…来年からはやるなよ」

『許してくれるの?』

「千石はしつこいからな…でも来年からは手作りじゃなく市販のものにしろ…」

『わかった!!ありがとう仁くん!!』

やっぱり仁くん優しいな…


『…で、俺への菓子は?まあイタズラでもいいんだけどな』



にやりと怪しい笑みを浮かべた仁くん…前言撤回、仁くんは優しいだけじゃなく意地悪だ!!



……でもそんな仁くんも好きっ!



 
END


09.10.31


 

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