ポケモン

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「僕の名前はモリオ。トキワの森にはよく虫を取りに来てるんだ」
少年モリオとチヅル、お互いに挨拶をしながら森を歩いている。

「僕はこの頃噂になっているあの黄色い光の正体を暴きたいんだ!」
モリオはギュッと握り拳を更に強く握った。
すると、二人の前には沢山の虫ポケモン達力尽きて倒れている光景が目の前に広がっていた。

「大変! 早く治療しなくちゃ!」
チヅルが慌ててバッグから傷薬を取り出して治療に乗り出す。

「最近この森はあの黄色い光のせいで虫ポケモンはやられちゃって、通りすがりのトレーナーは被害にあっちゃうわでさ…。あれの正体を暴いちゃえばきっと元に戻ると思うんだ。そのためにはチヅルお姉ちゃんの持ってる図鑑が必要なんだよ」
治療が終わって虫ポケモン達を返すと、説明しながらモリオがチヅルのバッグを指差す。

「ポケモン図鑑が…?」

「ポケモン図鑑って相手の正体を見破れるんだろ? だったらそれを黄色い光にかざせばいいと思うんだ!」
モリオは視線をバッグからスピアーに移す。

「僕のスピアーで前バトルをしたときがあったんだ。でもビリビリとした光で全然攻撃が当たらなかったんだ。この為に僕友達からポケモン借りてきたんだよ」
モリオがモンスターボールを投げると、中から丸っこいポケモンが飛び出してきた。


サンド ねずみポケモン

どんなに たかい ところから おちても からだを まるめれば バウンドできて たすかるのだ。



「サンド…」

「すぐ近くにいるはずなんだよなぁ…」
キョロキョロ辺りを見渡すモリオと一緒にチヅルも森を見渡す。


「ダネ!!」 「スピッ!」
すると唐突にフシギダネとスピアーが構え、ある場所にはっぱカッターとダブルニードルを放った!

「出たな!」
網を構えるモリオ、その視線の先には…。
黄色い火花を放つ物体が二人の前に立ちふさがった。


「凄い…」

「感心してる場合じゃないよー!!」
一見して見れば美しい火花を散らしていて見入るほど。
思わずチヅルは口を開けたまま見入ってしまう。

「先手必勝! スピアー“ダブルニードル!”」
両手から毒針が光物体に放たれた。
しかし意図も簡単にかわされた。
そして光物体がスピアーに向かって体当たり。


「スピアー!」
一撃で倒れたスピアーに駆け寄るモリオ。
スピアーをモンスターボールに戻し、サンドを繰り出す。
フシギダネがはっぱカッターを繰り出すも、光物体は高速に動き回って狙いが定まらない。

「モリオ君、サンドにスピードスターの指示を出して!」
チヅルの呼びかけに頷いたモリオは、グッと構える。

「サンド“スピードスター!”」
体を丸めて回転をしながら技を出したサンド、しかしまたも簡単に避けられたと思ったが。

「―――……!!」
避けたと思ったスピードスターが曲線を変えて光物体に命中した。
木の上を行き来していた光物体が地面に崩れ落ち、自身の周りにまとっていた光が弱くなり、その姿を現した。

















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