zzz
□貴方の赤い瞳も好き!
1ページ/2ページ
「なにこの霧!そして皆怖い!えーんピッコロさーん!」
●貴方の赤い瞳も好き!●
半泣きで辿り着いた神殿は地獄絵図でした。
「ま、魔族?」
「そうだ小娘、我々は魔凶星を故郷とする魔族だ!」
ふははは!と目の前のガーリックなんとかさんが高笑い。
この人があの変な霧を撒いたらしい。
楽しそうに笑ってるけど、笑い所がわかんない…。
「そ、それでその…ガーリックさん」
「こら貴様!ガーリックJr.様と呼べ!」
「が、ガーリックJr.様さん」
「なっ…馬鹿にしてんのかてめえ!」
「…待て」
牛男と赤チビの罵声を遮って、ガーリックJr.様さんがにやりと笑う。
やべーよ、悪役の笑い方だよ…。
ベジータさんとかと同類の匂いが…。
「何だ小娘」
「あ、あの…その、そこに居るのはピッコロさんですか?ですよね?」
白逆毛に抑えつけられてる緑ナメクジは…間違いなく愛しのマイダーリン!
「そうだ。ピッコロもアクアミストの力で、魔族としての本能を思い出したのだ!」
「はぁー…」
相変わらず高笑いのガーリックJr.様さん。
この人笑い上戸?まじ絡みづれー。
「…」
「ショックか?愛しい者が魔族となったのは」
「あ、それは大丈夫なんですけど」
「は?」
ガーリックJr.様さん達がぽかんとしてる。
何だよ、そのリアクション。
「赤い瞳のピッコロさんも格好いいですから、いいんですけど」
「「…」」
「ただ、問題はこの状況をどうするかですよね」
神殿はぼろぼろ。
クリリンさん焦げてるし、悟飯くんは倒れてるし。
「ふっ…今更小娘が一人でどうすることも出来なかろう」
「そうかも…ピッコロさんが敵に回った時点で軽く死亡フラグですね」
「…おい、しぼうふらぐとは何だ」
「…死ぬフラッグですよ、フラッグ」
ひらひらと手を動かして説明するが、ガーリックJr.様さん達にはうまく伝わらなかった。
この人たち、ネット見ないんだな。
現代人じゃないんだな。
まぁそんなのいいか、本当にどうしよう。
ピッコロさんが敵なら6対1でしょ。
絶対勝てない。確実に死んでしまう。