偶然と出逢い

□居ない
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留三郎?居るなら居るって
言ってよ。
あ、ごめん。寝てた?

            伊作。

でも、僕 心配したんだよ
?怪我したって聞いたから
。ね、まだ痛い?ちゃんと
手当てした?
キミのことだ。どうせまた
してないんでしょ?
ホラ、見せて。
僕が ちゃんと して あ
げる。

            伊作!

ねえ、どうして医務室で寝
てるの?
医務室 きらいなクセに。
今日はどうしたの?
寝るなら僕たちの部屋に行
こう。
いつも部屋で手当てしてる
だろ?

         留三郎はな、

さ、戻ろう?僕の肩貸すか
ら。って、イヤだっけ。で
も立てないでしょ?
ホラ、つかまって。部屋に
戻ろう?
―――医務室(こんなとこ)
じゃなくて。

          聞け伊作!
        留三郎は忍務で

うああぁあぁあああぁあっ

聞きたくない聞きたくない
ウソだウソだウソだそんな
のウソだ だって此処に居
るじゃないか怪我して寝て
るだけだ 大丈夫 僕は保健
委員だものこんな怪我すぐ
に手当てする 治るよ 平気
さ 留三郎だもの 今日は疲
れてるんだ
だから休ませてあげてよ
早く出て行って 休めない
だろう 早く出て 出て行っ


出て行け 早く
今すぐに 此処から




         今は 行こう。
  暫くしたら落ち着くだろう。


          バカ野郎。
     伊作 こんなにして、
      何してるんだ 留三郎

              バ
              カ
              野
              郎



ねえ、留三郎。
小平太たちがおかしなこと
を言うんだ。

          留三郎は、

留三郎、キミが

        忍務に失敗して

もう 居ない だなんて。
ウソにしては、下手でしょ
う?

ねえ、僕はどうしたらいい
のかな?










   伊作は居なくなった。
   学園からも、町からも。







           留三郎、
         お前が伊作を
              連
              れ
             て
             行
            っ
            た
           の
           か
          ?






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