Dream

□愛しいあなたにプレゼント
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「…ん…ぁあ、…ぁぁあっ」
「………ん」
「…ぁ…だ、めぇっ」
「…ここ?」
「やぁっ…し、んご…ああぁぁ!」
「………っ、」

ドアは閉まっていて
耳も塞いでるのに
聞こえてくる甘い嬌声。
その声に反応して
その情景を想像して
下着を湿らせてる自分に自己嫌悪が襲う。

布の擦れる音がして
「さっさと出てけ」
と 冷たい声がして
ほっと息をつく。
(もう一回戦なんて)(堪えられないもの。)

少し後に 明らかに情事後の艶っぽい女が
満足感と虚無感が半分半分といった表情で 玄関に突っ立ってる私を敵意剥き出しで睨んできた。

「じゃあね、慎吾。」
甘ったるい声で 言い
私なんていないかのように
無視して出ていった。
(もちろん慎吾からの返事はなく。)(なんて罪深い人なのかしら。)


「あ、いたの?今日はいいや。」
あいつと今日何回シたかわかんねぇ
と 苦笑いをして言う慎吾を
愛しいと思うことはあっても
憎いと思うことはなかった。
(だって愛してしまったのだもの。)(憎めるわけがない。)

「今日はね、用事があったからきたの。」
にっこり微笑めば
欝陶しそうに慎吾の眉間に
皺がよる。

...
....んな..
.....しな
.........
....


愛しいあなたにプレゼント
(背中に隠していた鈍器を)(にぎりしめた。)

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