Dream

□お昼寝日和の眠気の行方
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授業をサボるところは
屋上。なんて あまりにも
在り来りだし、馬鹿馬鹿しい。
漫画の主人公気取ってる
ようだけど 今わたしは屋上にいて。

「あパンツ見えた」

頭上からする声は
野球部の高瀬で
友達以上恋人未満という
危うい関係だったりする。

「見んな ばーか」
なんて言ったが風でスカートが
めくれるのを気にせず
また目を閉じる。

「見たくなくても見えるんだよ。少しは見えないよう努力しろ」
なんてだらだら言いながら
わたしの隣に腰をおろす
気配がする。

「セクハラ高瀬」
「っ、ちげぇよ。またスカートが..」
「わかってる。冗談」
風でめくれるスカートを
おさえた高瀬に言えば
顔を真っ赤にする。
相変わらず冗談が通じない。

「あチャイム。次どうすんの?」
「次ってなに?」
「古典」
「サボる。あんたは?」
「出る」
また目を閉じようとしたら
チャイムが鳴って。
それ以上会話を続けるよりも
眠気のが勝っていて。

「じゃ。後でノート見せて」
「我が儘」
「あれ知らなかった?」
と言って目を閉じる。
ふっと訪れた眠気に
拍車をかけたのは腹部と脚の
暖かさで。

「貸してやるよ。他の奴がきたらびっくりすんだろ。」
なんのことを言っているんだ
と 重い瞼を開け腹部を
見ればさっきまで高瀬が
羽織っていた上着が
かけてあって。


お昼寝日和の眠気の行方
(それを見た瞬間)(眠気がとんだのは言うまでもない。)

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