離れても共に

□言葉
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「ルクソード……!」

後ろ姿だったが、呼び掛けに振り返ったため、正面からダイブすることになった。

「ナナシ──いや、今は違う名だったな」
「どちらでもいいよ……!」


それよりも──再び会えたことが嬉しくてその体を抱き締める。

「そんなに……感傷に浸ってくれるのか」

そう言うと背中に手を伸ばし、抱き返してきた。



最後に彼を感じたのは存在の証──


青から赤へと。

あの時、ギャンブラーが運んだカードはまだ手元に残っていた。


「ふっ──かつてのナナシからは考えられないほど、感情的だな」
「そりゃ生身ですから」

額に軽くキス


そして……お姫様抱っこ


「え?」


そのまま移動──


「ちょ、どこ行くのルクソード!?」
「野暮なことを聞くのは感心しないな」
「いやいや!あのね!?」
「ノーバディの頃の方がレディらしかったな。今の君は少々お転婆のようだ」
「そりゃね──いや待て!」








ついた先は個人の部屋で


落とされたのはベッドの上




「そんな情熱的にされたら──紳士として応えなければな」

後ろに下がるが壁

顔が近付き……触れるだけのこそばゆいキスが続く


「いや……えぇ……!?」
「大丈夫だ──優しくしよう」


唇が離れれば、コートを脱ぎ──


「ちょっと待っ……!」



「私も、また会えて嬉しいさ──これは愛しいと、言うのであろう」
















激しく絡んでくる舌

発言とは裏腹に、貪り食うように口の中を犯してくる。


「んはっ……あぁ……!」
「お静かに、お嬢さん──っ誰かに、聞かれて、しまう」


器用に囁きながら

それでいて腰の動きは緩めない……


何度も何度も肌がぶつかる音が響く。


手の指は絡み合い

上から見下ろしてくる彼の表情からは余裕や、嬉々とした優越感を感じられる。



「ルクソードの、ばかっ……!なんで、こんな──」
「おやおや、随分な言われようだが──」


少し角度を変えて、思い切り突き上げられて声が漏れる。


「ここがっ、好きか」
「ちがっ……はっ……!」


味をしめ、しつこく、念入りに何度も攻め立てあげる。



「また声が漏れている」


再び口を塞がれ、そのまま中も何度も何度も貫かれる。





解放されたのは──彼が気を放ってからだった。















「ルクソード……」
「情事の後は静かに過ごすものだ。何という顔をしている──実に面白い」


嫌ではないが、少し腹立たしい

睨んでいると……額に唇が振ってきた。



「愛している」
「──心無いくせに」
「そうだな」


優しく髪を撫でる指を振りほどくことはしなかった。




END.






全員と寝る訳ではないので、ある意味違う姫さんです。
この姫さんはこのままルクとくっつきます。
でも会いたい人に会えると抱きつくのは変わらないです、感情表現激しい(笑)皆と悲しい別れ方してますからね

ルクも今後どう関わってくるのか…

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