†NL小説†
□満月兎
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「ちょっと待って」
バルフレアは、立ち上がったフランをいつもの笑みを浮かべながら見ていた。
立ち上がったフランはいきなりバルフレアに近づくと、バルフレアの唇に自分のそれを重ねた。
「…なっ…」
「さぁ、戻りましょう。頼りになる、『相棒』さん」
愉快そうに言うフランに、バルフレアは珍しく頬を朱に染めながら、「…ったく、仕方ねぇなぁ」と言う。
その顔は、笑顔で。
先に歩いていたフランはいきなりバルフレアの方を向いた。
「バルフレア」
「あ?何だ?」
『……ありがとう』
「―いつでも頼れよ、フラン。お前は一人じゃないんだ――」
→アトガキ