ノンの妄想部屋

□新米探偵まゆらなミステリィU
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♪…In another word hold my…
鼻唄が聞こえた。
(多分ロキさんだ)

―綺麗な声だなぁ…

まゆらは暫くききほれる。
どこかで聞いたことのあるメロディだった。
なんだろう…?

唐突に唄がとまり、
綺麗な声が言葉を紡ぎ出す。
ドアを通してはいるが、よく通る声なのではっきりと聞こえた。
「まゆら?きたのかい?」
「あっ///はい!!」
慌てて扉をあける。
古い扉なのでこわさないようにしながら…。
「すみません///」
穴があったら入りたかった。聞耳をたててしまったことに気付かれていたようだ…。まゆらは恥ずかしさに顔を赤らめて視線をそらす。


ロキは、そんな彼女の伏せ目がちな表情にどきっとさせられてしまうときがある。今日も何故かそんな感じだった。
―…なんか新鮮で可愛いな―
神界ではプレイボーイで名をはせていたのに、こんなことで戸惑う自分が不思議でならない。
「すっ…すみません
謝る彼女をみて、ロキは我にかえるとあわてて首をふった。
「きにしないで…それより何だい?そんなに慌てて」
「あっ!そうなんですっ!!」
まゆらはばたばたと鞄からなにやら紙を取り出す。
「すごく怪しい…事件ですっ!!」

差し出された紙には…。
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