ノンの妄想部屋

□メリッサ
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メリッサ




今年も、ネオ・ベネツィアは暑い夏になりそうだ。


「今年もあつそうですね…!」
水無灯里はふう、と一息ついて、汗だくになってあるく火星猫のアリアに言った。
「ぷいにゅ〜…」
アリアはこう見えてもARIA COMPANYの社長である。
灯里はそこで働く半人前の水先案内人(ウンディーネ)。一人前になるため目下修行中である。

灯里がアリア社長と頼まれた買い物をすませて戻ると、先輩のアリシアがお茶の用意をしていた。
彼女はこのネオ・ベネツィアでも「水の三大妖精」と詠われるほどの実力者なのだが、本人はそれを自負するわけでもなく、あくまでマイペースである。

「おかえりなさい、暑かったでしょう?」
「アリシアさん!ただいまかえりました」
アリアと灯里はテーブルにつく。
「さあ、めしあがれ」
「ぷいにゅ」

「今日はレモンバームのお茶をいれてみたのよ…」
「いただきます」
飲むと爽やかな香りとハーブの味がした。
「どうかしら?」
「わぁ…美味しいです…!!」
「檸檬の香りがするでしょう?…私、昔からこうやってお茶にして飲むのがすきなのよ。ハーブの仲間なんだけど、最近お客様から頂いたの…灯里ちゃんにもおすそわけしたくてお口に合うかしら?」
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