Tales of The KING
□The First 畏れよ
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純潔のままに行われるありとあらゆる陵辱。この世の全ての悪と欲望を飽和するまでに混ぜ合わせた最悪な儀式。代わる代わるに犯される自らの血族。目前で行われる行為はどんな拷問よりも効果的で、醜悪。
吠える吠える少年が吠える。即席の祭壇で捧げられながら目の前で見せつけられる
まず壊れたのは妹で、次に壊れたのが姉、最後は少年で、結末は破滅。
「―――……ぁ」
慟哭は雨に掻き消されるほどか細く、爛々と煌めく根源たる純粋な想いは神をも呼び寄せた。
「コンニチワ、ワガドウホウヨ」
冷たい声色で殺意は囁く。
「ウシナウイタミハドウダイ? クルシイカイ? ツライカイ? サァトモニ――」
「「この愚かな世界に復讐しようじゃないか!」」
気付いた時には既に終焉。壊された姉妹と神子を残し世界は終わりを迎えた。虚ろに佇むだけの人形と化したかつての少年の美しい姉と可愛かった妹は何処にもいない。交わした言葉で、切なさを増し。まぐわう体、魂よせめて安らかに眠れとその命を散らす。
「こんばんわ悲しき仔よ。どうだい、この手を取る気はないかい?」
差し出したのは――