駄文
□似合い過ぎも困りモノ
1ページ/3ページ
これは日番谷選抜隊が現世に行く少し前の話―
「恋次」
「…恋次」
恋次は現世に行く事が決まって以来時々準備の為に居ない事がある。
「居ないのか…」
ふぅ、と白哉は落胆のため息を吐く。
六番隊隊長朽木白哉。
恋次が居なくて正直寂しいご様子。
「………」
バタバタバタバタッ!と廊下から騒がしい足音が聞こえて来る。
「たいちょー…!」
バン!と隊長室の戸が開く。
「…恋次か」
そう言って白哉が恋次の姿を見ると
「…どうしたのだ?その格好は」
「…あ、やっぱり変ですか?」
恋次の格好はいつも着ている死覇装姿ではなく、現世の洋服を着ていた。
「…現世に行くから、着るものの寸法測りに行って着せられたんです…」
「何故その姿で来たのかという説明になっておらぬぞ」
「……サイズは丁度良いし死覇装に着替えて戻ろうとしたら、乱菊さんに“隊長に見せて来い”って、着替えさせてくんなかったんスよ〜」
恋次が着ている服は薄いグレーのタートルネックに黒いフードつきのパーカー、そして渋めの緑色の長ズボンに短めの茶色いブーツ。
そして乱菊にやられたのだろういつもは上に上げている髪を下の方で結び前髪も下りている。
「…ほう」
白哉は良く恋次に似合っているな、と感心して恋次を眺めていた。
そして恋次は恥ずかしがっているのだろう、深くフードを被り頬を朱に染めながらうつ向いている。
…………。