長編駄文

□The best frends must part.
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恋次は何時も白哉が帰って来る時間の少し前になると何時も白哉が使って居る駅へとやって来る。

「白哉さんお帰り!」

白哉を見つけた途端に恋次は満面の笑みを浮かべて白哉の元へと駆け寄る。
その間恋次の尻尾は千切れんばかりにパタパタと大きく振られていた。

「ああ、ただいま恋次」

白哉もまた恋次を見て嬉しそうに微笑んだ。

「早く帰ろう白哉さん、ルキアも待ってるよ」

恋次は催促して白哉の腕を強く引く。

「分かった分かった、引っ張るな」

「早く早くー」

嬉し気に走り回る恋次の危なっかしい様子を見かねた白哉が
「気を付けねば転ぶぞ」と声を掛けるが恋次はにこにこと笑いながら
「大丈夫ですよー」と恋次はクルクルと嬉しそうに駆け回っていた。
白哉はそんな恋次の様子を見て微笑んでいた。


家に着いた恋次は元気良く玄関の戸を開く。

「ただいまルキア!」

「お帰り恋次」

「ただいま」

「お帰りなさいませ兄様」

ルキアは白哉の義妹の名だ。

恋次、白哉、ルキアの三人は毎日を幸せに過ごして居た。




白哉の家は朝から元気な恋次の声が響き渡る。

「白哉さーん朝ですよー」

白哉を起こすのは恋次の習慣の一つだ。

「…ああ…」

白哉は唸るがなかなか布団から出て来ない。

「起きて下さいよ白哉さーん」

そんな白哉に痺れを切らした恋次は白哉の上にのし掛かる。

「分かったから上から退いてくれ」

白哉は恋次が重いのか眉間に皺を寄せて苦しそうにしていた。

「やーだー」

恋次はぎゅうと白哉に抱き着いて布団に頬擦りをした。

「恋次」

白哉は困った様に微笑んで恋次の頭を撫でた。

「お早う恋次」

「お早う白哉さん」

恋次はにっこり笑って尻尾を振った。

「今日も仕事ですよね」

「そうだ、だから早く退いてくれないか恋次」

白哉が恋次の頭を撫でて額にキスをしてやると
恋次は嬉しそうに笑って「はーい」と返事をして白哉の上から退いた。


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