お題

□腹黒君にびびる彼女のセリフ5題
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1.なんか目が笑ってないんだけど


白恋←一



ある日紅い髪をした死神の元へ橙色の髪をした死神代行がやって来た。


「よお恋次」


にこにこと笑いながら一護は恋次に話し掛ける。


「ん、一護か」


恋次は書類を書く手を休めずに生返事を返した。


「久しぶりぃー」


それでもめげずに一護は恋次に話し掛ける。


「確かにそうだな」


恋次はやはり適当に返事を返す。


「元気そうで何よりだな」


耐えかねた一護は恋次に近付きピタリとくっついた。


「ああ…ってくっつくな!!」


それに気が付いた恋次は書類から目を上げ、一護を睨み付ける。


「良いじゃん」


ニヤニヤと笑いながら恋次の背に身体を預ける。


「良くねぇ!!重い退け!」


恋次は迷惑そうに怒鳴った。


「別になんもしてねぇし」


と言いながら一護はぎゅうっと恋次に抱き着いた。


「してんだろ!!抱き着くなぁぁぁぁぁ!!!」


恋次はかなり鬱陶しいらしく引き離そうと必死になっている。


二人でぎゃあぎゃあと騒いでいると背後から


「…恋次」


殺意の隠った聞こえてきた。


「げ…白哉」


それを聞いて一護は硬直した。
恋次はホッとした顔をして白哉の方を見た。


「…た、隊長ぉ…」


「何をしている…?」


白哉は殺意に満ちた瞳で一護を睨み付けた。


「隊長…」


恋次は"助けて"といわんばかりに困った表情をしていた。


「黒崎一護…っ!」


白哉は見た者が凍り付くような氷点下の瞳で一護を見下した。


「(ヤバッ…!)」


一護が白哉がキレたと思った瞬間。





「散れ…千本桜」





という冷たい声が響き
その場に綺麗な桜が咲いた。



「ぎゃあぁぁぁぁぁ!!!!」



「幾度来ようとも叩き潰してくれる…」


そう言った白哉の顔は酷く無表情だった。


「(隊長がマジでキレてる…)」


そんな白哉を見て恋次は若干怯えていた。


「大丈夫か、恋次」


白哉の表情はいつもの表情に戻り優しい声音で恋次に聞いた。


「あ、はい」


いつもの白哉に戻った事と安心して恋次は頷いた。


「ならば、良い」


恋次を見て白哉はやんわりと微笑み次に今は血溜まりと化している場を一瞥し


「そしてお前に近付くものがあれば私が全て叩き切ってやろう…」


と不敵に笑っていた。


「(あ…れ…?なんか隊長の目が笑ってねぇ…)…はい」


その時の白哉の顔はとてつもなく怖かったと恋次は言っていた。


END

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