お題
□過保護な彼の狂気10題
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3.もう誰にも触れさせないよ
白恋←?
後日、私が書類を片付けて居る最中恋次が隊首室へ大慌てで駆け込んで来た。
「…恋次、騒々しいぞ」
「…っ…す、すみません」
謝罪をした恋次の顔色はやや悪かった。
「そんなに慌てて一体どうした」
「いや、あの…」
余りに恋次の様子がおかしかったので私は恋次の側へ立った。
「何かあったのか」
「いっあの…書類届けに行ったらアイツがまた俺の所に来てそれで…」
「それで、どうした」
「急に俺の手を掴んできたから、気持ち悪くて振り払って急いで戻って来たんです」
その時のことを思い出したのか恋次の顔が嫌悪に歪む。
私はそんな恋次の姿を見て気が付けば抱き締めて居た。
「安心しろ、もう誰にも触れさせはせぬ」
恋次の紅い髪を優しく撫でた。
「お前は私のものだ、他の誰にも触れさせたりはせぬ」
「はい…」
少し落ち着いたのか恋次は先程より幾分か穏やかな表情になっていた。
…恋次にこの様な顔をさせる者は叩き切らねば気が済まぬ。