お題

□過保護な彼の狂気10題
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6.きみを守るためなのに
白恋←?




恋次に嘆願され私は渋々引き下がって居る訳だが恋次があ奴に出くわす機会が在ると云うことが何よりも気に食わない。
恋次が書類を届けに出てそろそろ帰って来るだろうと思われる頃にも戻っては来ない。
私は一抹の不安に駆られ六番隊の隊舍を出る。
恋次が書類を届けに行った先は確か七番隊だった筈だと思いそちらへ向かった。




七番隊舍の近くを見渡して見るとそこに見慣れた紅い色が見えた。
恋次を見付けられたことに安心はしたが何やら様子がおかしい。

恋次は幾人かの死神に周りを囲まれ困惑した表情をしてそこに居た。
幾人かの名も知らぬ死神達は薄汚く笑って恋次を見ている。
そこまで確認した所で私は気付けばその場に居た死神全員を伸して居た。

「く、朽木隊長!どうして!」

恋次は驚いた表情をして私を見た。

「否…余りにも遅かったので心配になり様子を見に来た」

「様子を見に来たどころか何してるんすか!全員気絶させて」

「この者達は…」

「さあ…俺にも良く分かんなくて」

恋次は小さく首を傾げながら云う。

「急に話し掛けて来て非番だったら一緒に何処かに行かないかとか、今から一緒に甘味処はどうか、
とか聞かれて…仕事中だからって断ったんだけどなかなか帰してくれなかったんですよ」

「…そうか」

私はこの連中を気絶させたことを後悔した。
…首を切り落としてやるべきだった。

「お前は迷惑だったのだろう、ならば良いではないか」

「でも気絶させるのは流石にやりすぎな気が…」

「恋次を護るためにしたのだが…」

「隊長が俺の為にそこまでしなくても大丈夫っす」

恋次は小さく笑って「でも、おかげで助かりました」と云った。

「有難う御座います、隊長」

「気にするな…隊舍に戻るぞ」

「あ、はい!」

恋次は私と隊舍へと向かいながら恋次を困らせたあの連中にはどんな罰を与えようかと私は物思いに耽った。




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