小説

□放課後の喧騒
1ページ/1ページ

「だめですよ、鵺野先生…ここは学校ですから…」
「いいって、キスくらい…」
ふと聞こえてきたそれは間違いなくあの人の声で…。



「どういうことですかっっ!!!!???鵺野先生ッ!!!」
私は声のするドアの向こう側へと思い切り勢いよく突っ込んで行った。
「ゆっゆきめくん!?」
「…」
いきなり現れた私に慌てる先生と無表情ながらも目を逸らす狐さん。
完全にさっきの会話は聞き間違いじゃないと確信する。
「先生…今まで私の求愛を受け止めてくれなかったのはこういう訳だったんですね…」
自分の拳がわなわなと震えているのがわかる。
当たり前だわ!こんな仕打ちってないもの!!
「どうしてこんな可愛くてナイスバディな女の子ほっといてこんな目付き悪くて態度のデカイ男なんですかっ!?」
びしっと狐さんの方へと一指し指を向ける。
怒りと悔しさしか込上げてこない。
だって先生も狐さんも男じゃない、確かに狐さんは美人かもしれないけど…ううん!やっぱり許せない!!
「だまれ小娘。嫉妬も大概にしろよ…鵺野先生は私を選んだんだ。お前の入り込む隙なんてないんだ」
狐さんのまさかの発言に一瞬言葉が出なくなった。
それは何?
遠まわしにさっさと諦めろって言ってるの?
「だっだから何よ!まだわからないじゃないっ!!鵺野先生だって心変わりするかもだしッ!」
私の言葉に狐さんがむっとしたのがわかる。
先生は後ろの方でわたわたしてるけど、そんなの知ったこっちゃないわ!
「ふん。メスであるお前がそばに居ながら私を選んだということはそれだけお前に女を感じなかったんだろう。勝負にならないな」
「なッ…!!そんなことないわよ!私は女よ、鵺野先生の子どもだって産めるんだからッ!!」
「生憎、私達妖狐族には決まった性別が無いんでな。産もうと思えばできないことはないんだ!」
「そんな事ばっかり言って本当は私に鵺野先生を取られるのが怖いんでしょっ!?」
「おい…二人ともやめろって、ここ学校だし…な?」
「「鵺野先生は黙ってて下さいッッ!!!!!!!」」
たとえ学校中の生徒に聞こえたってこの言い争いは負ける気はないんだからッ!!







―――――――――――――――
7000hitのフリリクで頂きました、「鵺玉前提の玉藻とゆきめの鵺野先生の取り合い」です。
遅くなり大変すみませんでした><;
匿名様でしたのでフリー配布とさせて頂きます。期限は御座いません。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ