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□権謀術数 −奏太side
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本当に才能ってのは相手を選ぶらしい。
僕なんて伸び悩んだ身長に生まれつきの癖毛で薄い色素。
顔もお父さんに似たら良かったのだろうけどお母さんに似た女顔で筋肉のつきにくい体質っていうまさにモヤシ体質。
まさに兄貴とは正反対。
「なぁ奏太、学校とか大丈夫か?嫌なことがあったらすぐに俺に言えよ!」
兄貴が僕の手を掴みながら真面目な顔をして言う。
「あ、お母さん。明日僕カラオケ行くからね〜。」
兄貴を無視してお母さんに言う。
「あら、奏太カラオケに行く友達居たの?」
「失礼だな〜、居るってばそれ位は。」
親子揃って兄貴を無視して会話をする。
兄貴が涙目なのはほっといて明日が凄く楽しみになってしまった。
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