07/02の日記

23:52
歪んだ二人 ※表現注意、同性愛表現注意
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同性愛表現があります。そして少し狂愛じみてます。それでも大丈夫な方だけどうぞ!











































「なんで子宮ないの?」
オレの腹を撫でながら其奴は呟いた。
愛おしそうに、だけど憎らしそうに。
「…オレが男だから仕方ないよ。」
眼鏡をかけ直しながら反論する。
が、そんなの何処吹く風と其奴は言葉を続ける。
「子宮があったら無理矢理でも孕まして閉じ込めるのに。そしたらさ、一生俺から離れないじゃん。俺しかお前を汚せない、俺の目の前から死ぬまで消えないなんて幸せ過ぎるよ。」
恍惚とした表情で其奴が言った台詞は常識的に考えて歪んでいるのだろう。
でもオレには其れが何とも素敵な言葉に感じた。
「何それ非道い。まるで男のオレは要らないみたいだね。」
「まさか。今のお前が愛おしすぎるんだよ。閉じ込めて俺しか知らない、俺しか見えないって状態に今すぐにでもしてぇ。」
其奴の狂気に満ちた目に映るのは嗚呼なんとも幸せそうで狂気じみた笑顔のオレ。
「嬉しい。でもさ、矢っ張り高校はちゃんと卒業しないとね。オレはあと一年だけど、御前二年有るから其れまで我慢しよう、ね。」
ポンポンと其奴の頭を軽く叩くと不満そうにオレの腹を撫で続ける。
「え〜、じゃあお前の本性バラしていい?そしたらお前の周りの奴らほとんど居なくなると思うしさ〜。」
「すごく慎まやかで人当たりもいい性格もいいボクの本性がエゴイストで根性ひねくれてるサディストな同性愛者だって言うの?」
「学校の感じで喋るなよ。超距離感じるし、お前がボクなんて似合わねーしさ。」
「非道いなぁ、学校では此が普通だよ。其れに御前がどんなに言ったって学校の奴等はオレを信じると思うしさ。」
にっこりと学校に居る時の様に笑うと其奴は嫌そうに顔を歪めた。
「…お前本当にいい性格してるわ。そんなとこも好きだけど。」
「御誉めの言葉有り難う。オレも御前大好きだからね。」
二人してクスクス笑う。矢っ張り一緒に居ると落ち着く。
「…やっぱりさ、逃げちゃわねえ?」
急に其奴が真面目な顔で言う。
「でも、逃げたら生徒会の皆悲しむよね。」
「会長達が泣くのは嫌だなぁ…。」
「彼奴等ならめちゃくちゃオレ等の事捜しそうだね。」
オレは生徒会の皆を思い出しながら其奴の頭を叩くのを止めて撫でた。
「とりあえずあいつらが泣かないように過ごそうか…。」
「其れが良いと思うよ。…嗚呼、眼鏡汚れた。」
眼鏡を外して拭きながら結局何時もの結論に行き着いた。

「愛してるよ、   。」
「オレも愛してるよ、   。」




もしもオレの目の前に居る此奴が狂っているんだとしても、そんな此奴の一挙一動が愛おしくて仕方無いオレも相当狂っているんだろう。
そして、オレ達が幸せならこんな歪んで狂った愛の形も良いと思うのはオレのエゴなのかな。

---Fin.






後書きという名の謝罪枠

…すみません、勢いでやりました。
反省はしてるけど後悔はしてません!←
因みにこの2人は一応イラストにもいます。
特徴を考えて誰か考えても楽しいかもしれません。←
この話の語り手である〈オレ〉は自分達が歪んでいて狂っていることを自覚しています。
それでも良いと思っているのです。
だってそれが幸せなのだから。
一緒にいる〈俺〉は自分が歪んでいるのに気付いていません。
だけど心の奥でストッパーをかけています。
まあ、ストッパーが無ければコイツは普通に拉致監禁とかできるタイプなんで無いと困るんですけど…←
とりあえずこいつ等は幸せです。
それだけで満足なんです。
それではこんなにもダラダラ長い物を読んで下さりありがとうございました(^ω^)

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