夏のドルチェ
□夏の訪れ
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6月に入って、まだ数日しか経ってないというのにもう暑い
ちりちりと肌を刺すような紫外線を浴びながら、ぐったりとして通学路を我が家に向かって進む
夏はイベントがいっぱいあって好きっちゃすきなんだけど、学校のプールが嫌… かな。
後はテスト、そして補習
泳げるように、と補習を受けないよう頑張ればいいんだけど頑張ったってたかが知れてるから疲れることは正直したくない
…なんてことを言うとリボーンにぶっ飛ばされるから絶対口にはしないけどっ
あぁそれにしても暑いな…。今は6月で梅雨の時季でもあるから、ジメッとした空気で
これならもっと暑くても、7月のカラッとした暑さのがマシ、かな
うだるような暑さの中、じっとりと汗をかきながらもやっと家に着く
決して並中から遠いってワケじゃないんだけど、こう暑いとぐったりして家も遠く感じるってゆーか
「…ん?」
黒い柵のような門扉を開けて何となしに家のポストを見れば、一通の手紙が
誰からかな…。
母さんに化粧品のお知らせとかそんな感じ?
カタンとポストを開けて真っ青な封筒を手に取る
表面には宛先―、つまりうちの住所が書かれていて
差出人は、と封筒をひっくり返せば封の右下にはよく見知った名前
瞬間目を見開いて、大急ぎで家の中へ駆けていった
「か、母さーんっ!兄さんから手紙来たーっ!!」
あぁ、そうか
もう
夏が来るんだ
夏の訪れ
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