★文【パラレル】★

□大切な君へ
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―例えば、勤務中。
事件の知らせを聞いて現場へ到着した時、緑色の髪が辺りに居ないか探してしまう。
その日の交通事故の書類を整理している時、もしかしたら彼の名が載っていないか何度も確認してしまう。

そして家に帰ってきて思うのだ。
「ルフィ、おかえり」
「ただいま!!」
どれほど彼の事を大切に想っているかを。




―例えば、買い物している時。
サイレンの音が鳴るとふと彼の事を思い出す。今この時彼に何も起きないことを祈ってしまう自分がいる。
今日の夕飯に何を買おうか食材を探していると、どうしても肉のコーナーに目をやってしまう。あいつ肉あるとすげぇ喜ぶんだよなとか考えてしまう自分がいる。

そして彼が扉を開けて思うのだ。
「ルフィ、おかえり」
「ただいま!!」
どれだけの時間彼の事を考えていたかを。




アパートの灯りの一室から今日もまた笑い声が聴こえる―・・・



END

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