サイト一周年企画

□桜島
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グランドラインの大海原を颯爽と渡る麦わらの一味が乗るサニー号。
水平線に一つの島影が見えて、我らが船長ルフィが叫んだ。



「し〜〜まに着いたぞ〜〜!!」


盛大な声が聞こえ、皆甲板に集まり始める。
ナミは立ち寄る予定は無かったのだが、船長が譲らず、立ち寄る羽目になってしまった。



「もうっ!!ある島ある島寄ってたらキリが無いわよ!!」
「ふふふ・・・しょうがないわ、ナミちゃん。それがルフィだもの」
「おおおお俺は島に入ってはイケナイ病が・・・」



各自それぞれ反応は違うものの、新しい島に意欲的なようだ。
島に近付き、島の様子が見えたときに目を見開いたのは甲板で寝ていたゾロであった。



「これは・・・」



一瞬、故郷に戻ってきたのでは無いかという錯覚に陥るほど、その島はシモツキ村に似ていたのだ。島を見たまま動かないゾロをルフィは不思議に思って近付く。



「どした?ゾロ」
「・・・いや、なんでも、」
「ここは春島みたいね」



無いと言おうとしたゾロは、肌で感じる穏やかな気候に口角が上がった。



“そうか・・・春島”



最近よく眠れると思ってはいたが、この島が春島だとわかり一人納得する。そしてある木を思い出したゾロは上陸の準備をし出したのだった。











海岸沿いに小さな村がポツポツと見えており、とりあえず全員その海岸に船を付けた。
もともと盗られるものなどないと考えているのだろう。ここの島の住人は海賊が上陸しても、警戒したりと変わった様子は見られなかった。



「きっと沢山の経験を積んで今に至るのよ・・・先人の考え方がわかるわ」



こういう島は犯罪も皆無なのよ、と島を見つめてロビンが呟いた。それとは対照的にナミとサンジは困ったような雰囲気だった。二人が今まで上陸した中でも家屋が見た事のない造りの珍しい島だったからだ。屋台なども無いし、マーケット的なものも何もない。



「・・・なんか買い出しって感じでもないわね」
「そうですね〜〜」



良い意味で平和過ぎる村にナミはにこやかに溜め息をつくと盛大な伸びをした。



「はぁ、たまにはいいけど、長居する理由もないわね。少しのんびりしたら出航しましょ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・って、あれ、ルフィは?」
「そういや、居ねぇな。ゾロも」
「いつの間に」
「ヨホvお早いですな」
「冒険か!!?」
「フフフ、こんな所で?」
「・・・そういや」



皆がルフィ達を探している時に、サンジが呟いた。



「あいつら・・・弁当持ってっ何処か行ったな」
「「「「「「は???」」」」」」




見事に全員の声が一致した。





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