★文【パラレル】★
□そばにおいで
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「あ、ゾロここにいるわ」
「・・・・いい度胸してんじゃねぇか・・」
サンジの足音が段々近付いてくる。ゾロは、絶対バレると身体を丸ませた。
「誰のだ?これ、びっくりしたなぁ〜」
目を瞑っていたゾロは驚いて目を見開く。ルフィがゾロの携帯を手にナミ達の元へと歩いていったのだ。
「え・・・・誰??」
「何だよ、お前どっから入った?」
ナミ達は見たことのない彼に戸惑う。ルフィはサンジの目の前まで来ると、あの人懐っこい笑顔で笑った。
「俺??俺の名前はモンキー・D・ルフィ。はじめまして」
「ルフィ!!??もしかして・・・・」
「社長の御曹司・・!!」
二人は先程よりも驚いてルフィを凝視する。隠れていたゾロは一瞬、ナミ達が何を言っているのかわからなかった。
“御曹司・・??”
「まぁ、名前は知れてるけどさ、こうして名乗るのは初めてだなぁ。ししし」
「しょ、庶務課のナミと申します・・」
「開発課のサンジです・・」
あの二人が深く頭を下げる。ゾロも漸く、事態の重さを痛感した。
ガタンッ!!
「!!?」
「あ、何で出てきたんだよ」
「お前・・」
「?」
「御曹司って本当なのか!!!!??」
ゾロの叫びが資料室に木霊した。
「ということで、俺ドラゴン父ちゃんの息子だったんだ」
「・・・・。」
ドラゴンというと、この会社の社員で知らない者はいない。れっきとした社長の名前だ。
顔を出したせいで余計にナミ達にこっぴどく叱られた。そして今、二人はナミとサンジに尋問されている。
「・・で?何で御曹司様が資料室に居たのかしら」
「そんな堅い呼び方すんなよな、ルフィでいいよ」
「ルフィ!!俺もお前に聞きたいこと沢山ありすぎて」
「うるさい!!ゾロ!!」
なかなか話が進まない3人を外からみていたサンジが一言発言した。
「てか、ゾロ・・何でシャツ肌けてんだ・・」
とうとうゾロは顔を青くして思考を停止させた。