サイト一周年企画
□愛し君
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広い海を眺めながらルフィは後ろにいる愛しい人物に向かって声をかける
「ゾロ!!好きだぞ!!!!」
俺はいつもそう、言ってるのに
「はいはい」
お前はいつも信じようとしない
なんでだ??
少し、空気が変わる・・・ゾロの表情が手に取るようにわかった
それはきっと、苦痛の表情
それが意味する事も俺にはわかっていた
お前は何か誤解してる
「なんだよ、その反応。嬉しくねぇのか?」
「・・・嬉しいさ」
ゾロの言葉に、感情が無いのはわかってた
だけど悔しくて、自分の気持ちが伝わらないのがもどかしくて
さっきより大きい声でゾロに向かって投げ掛ける
「本当に好きなんだ」
「知ってる」
違う、お前は何も知らない
俺の気持ちも、・・・お前自身の気持ちも
どうしたら信じてくれる?
何て言ったらホンモノなんだ?
すたすたと前を歩くゾロの手を掴もうとして、らしくない、躊躇して掴み損ねてしまった
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