朱色の翼
□不思議な力
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「…う〜ん……」
先日の事があってから、僕は落ち着かない日々を過ごしていた。
――聞いたか？転校生が来るんだってよ！
――マジ！？男？女？
――男だってよ！
――何だ、男か…？
クラスメイトの会話が耳に届く。
…へぇ、転校生が来るんだ。
こんな中途半端な時期に急だなぁ…
「席に着け〜」
あっ、もう時間か…
先生の言葉通り、他の皆も席に着いた。
「知っていると思うが、転校生が来た！
女子共、喜べっ！男子だ！」
「「………………………………」」
今時、こんな事ではしゃがないよ…、何人かは何だコイツ的な目で見てるし。
「…はぁ…、いいや……加藤、入って」
「うぃ〜す」
聞き覚えがあるような声………？