逆転シリーズ
□約束 ー7年の月日を経てー
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7年の歳月が経ったこの日…。
やっと決着がついた。
これで、約束を果たすことができる。
早く君に会いたい。
…真宵ちゃん…。
今から7年前。
ボクは重大な罪を犯し、弁護士バッジを剥奪された。
それは、ねつ造された証拠品の提出。
ボクは絶望した。
いつでもどんなときでも決定的であり、全てを語る証拠品。
その証拠品がねつ造されていた。
誰のせいでもない。
強いて言うならば、弁護士として未熟だったボクのせいだ。
だから、自分で決着をつけなければならなかった。
そしてそのためには、彼女を遠ざけなければならなかった。
…この忌まわしい事件に彼女を巻き込むわけにはいかなかった。
ー7年前・成歩堂法律事務所ー
ボクは締め切った部屋の中、ソファーに座ってただボーっとしていた。
「…最悪だな…。あのとき、何で気づかなかったんだか…。」
いつも左胸についていた弁護士バッジが、今は無くなってしまった。
「…こんな所、千尋さんに見られたら怒られそうだな。」
成歩堂は自嘲した。
綾里千尋。それは今は亡き、成歩堂にとっての弁護士の師匠であった。
「…これから、どうしたら…。」
そのとき、事務所のドアが勢いよく開かれた。
「なるほどくん!!」
視線を向けるとそこには、綾里千尋の妹であり、霊媒師であり、そして成歩堂にとって大切な女性…綾里真宵がいた。