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□二人の想い
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ここは人間の大陸。互いの運命に導かれ集い、出会ったこの島の教会で一組の男女が結婚式を挙げていた。
「昴・ハーネスト、貴方は病めるときも健やかなるときも妻を愛し続けることを誓いますか?」
「はい、誓います。」
「小桃・サクライ、貴女は病めるときも健やかなるときも夫を愛し続けることを誓いますか?」
「はい、誓います。」
「それでは誓いのキスを。」
昴が小桃のベールに手をかけ呟いた。
「小桃、一生大切にするから…。」
「うん…!」
そう返事をして二人は誓いのキスをした。
結婚式の後、式に参列していた人達に挨拶をするため二人は隊長の家に移動した。
参列者のなかにはキサラや散葉はもちろん、わざわざ魔物の大陸から祝いにきてくれたプリノ、紅、キャロルの姿もあった。
「それでは、昴君と小桃君の結婚を祝して乾杯!」
一気に歓声があがり、宴会のようにその場は賑やかになった。
「小桃さん、おめでとうございます!」
「コモちゃん、おめでとう!」
「おぅ、ありがと!」
小桃は照れながらも、幸せそうな顔をしながらお礼を言った。
「でも意外でしたね〜。いつか結婚するだろうとは思ってましたけど、こんなに早く結婚するなんて。」
「確かにちょっと早い気もしたんだが…、昴の罪を半分一緒に背負っていくって決めたしな。」
「そうか。まぁ幸せならそれも良かろう。」
その言葉に頷きながら、紅も祝福した。
「そういえばブーケトスはプリノさんが受け取ったんですよね?」
「えぇ。でもジンクスは叶いそうもないですね。ι」
小桃が不思議そうに聞いた。すると…。
「あぁ、『花嫁のブーケトスでブーケを受け取った人は次の花嫁になる』ってやつでしょ?」
「うわっ、昴!?び、びっくりした…。」
「ヒドいなぁ、これから旦那様になる人に対してびっくりなんて。」