夢の足跡

□2009.08.01.
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今日はあいつは飲み会

お酒はあまり飲めない俺の恋人は
はじめは行きたくなさそうにしてたけど
滅多にないことだし、たまには行っておいでと見送ってやったん
やけど






ピンポーン






あれ?鍵は持っとるはずやのに



そう思いはしたけれどすぐに玄関へと出迎えに行く



「おかえりー、早かったな」

「あーーー!けんちゃんだー!た〜〜〜だぁいまあ〜〜〜!!!」

「お、酔うてるん?楽しかったみたいやねえ」

「うーん?………酔ったーーーーーっ!!!」



こんなに酔ってるのを見るのははじめて



「はいはい、もう遅いし、近所迷惑になるからあんまり騒いだらアカンよ〜」

「あははははははははは!!!」

「なっ、なんやねん、いきなり!」

「えーーー?だってけんちゃんがお母さんみたいなこと言うからさ〜」

「ほらうるさいってば」

「いつもと逆だぁ〜〜」

「わ、わかったから!もうはよう中入って!」




とりあえずドアを閉めてリビングまで連れて行き
ソファに座らせたものの
既にとろんとした眠そうな目をしてる



よう帰って来れたな
でもこんなんじゃ風呂は無理やなー
このままここで寝ちゃいそう


とか思ってたのに



「じゃ〜あたし風呂入ってくるー」

「へっ?」

「お・ふ・ろ!」

「もー、明日の朝でもええやん」

「やだー」




まあ化粧も落とさなあかんしな




「…ほな俺が洗ったる」



そう告げた俺に



「えー!けんちゃんすけべー」



口を尖らせて文句を言う



「あほか、そんだけ酔うてたら危なくて1人で入らせれるか」

「…」

「それがいやならさっさ寝え」

「…やだ、お風呂入るから…じゃ、けんちゃん洗って」

「え?ほんまに…ええの!?」




まさかOKしてもらえるとは思ってなかった俺はびっくり




「…お願い」



少し赤くなった頬、潤んだ瞳で見上げてくるのは反則としか言いようがない
おまけにとどめの一声



「ちゃんとキレイにして」


「お、おぅ!ちゃんと洗ったる」


いま俺がどぎまぎしてるなんて事、こいつにはバレへんよな












2人で仲良く脱がしっこして
お風呂に入って身体を洗ったあと
後ろから抱き抱えるようにして湯船につかった



「…あぁ〜〜、気持ちいぃ〜〜」

「……出たらもっと気持ちえぇ事しよか」

「?なになに〜?…それってもしかして…こ〜んなこと〜?」

「あ、ドコ触ってんねん♥」

「ん〜…何でもいいや…しよしよ〜〜」


楽しそうに笑ってる
普段はどこまでも恥らうから
こんなに大胆なとこは初めて見るかも



これなら…もしかして、あんなことやあーんなこともできたりして……!?





もわもわと1人妄想が膨らみはじめる
いや、現実あそこも膨らんでしまってるけど




「それならそーと、さ、はよ出よ!髪も乾かしたるからな〜」

「…………」

「…?おい、起きてるか?」

「…………」

「ちょ、お前寝てんのちゃうやろなー!?コラ!」






すーすー









規則的な寝息






え?ええええええええ!?






身体も洗ってもらって極楽気分だったのか
どうやら俺にもたれたまま眠ってしまっているようだった



「なぁっ、おいってばっ!」



いくら呼んでもピクリとも動かず






ぐー









……なんやそれ






「……これ……どないせぇっちゅうんじゃ……」





俯いて見た股間に思わず零れた独り言










濡れた身体を拭いてバスローブを着させ
髪を乾かしてベッドまで運んでやった俺って優しすぎ


しかも化粧水まで付けてやったんやからな!












この恨みは忘れへん


少しだけ笑みを浮かべ幸せそうな顔で眠る可愛い恋人に向かって






「明日の朝、覚えとけよ」







そんな負け犬の遠吠えが

ベッドルームに寂しく響いた







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これってどれ?w





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