遊戯王

□徒然闇
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「お前は愚かな人間とは違う。何故なら我がお前を認めたから。
 お前には我が入っているから」

手を、とゾークは促す。
バクラはそれに黙って従う。両手を器のように、ゾークに差し出した。

「人間に神はわからない。神に人間はわからない」

透明な液体が、バクラの両手に注がれた。
バクラの表情に変化はない。ただその液体を見つめる。

「我を崇めよ。我を奉れよ」

そっと、口に運ぶ。
音もなく、バクラはそれを飲んだ。
手や指の間から、液体が零れる。

「愚かな民は、みな殺される」
我が王となる。邪魔はさせない。

「バクラ」
「…はい」


愚かな、愛しい人間。
「    」
その瞳には既に光はなくなっていた。




Fin.
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