遊戯王
□灰色の空の下にて
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ようやく雨宿りができそうな軒に二人はたどり着いた。
全速力で走ったのは久しぶりなのか、獏良の息は上がっている。
「…疲れた…もう、最悪」
「全くだぜ…さっきまで晴れてたじゃねえか」
バクラが苛々しながら獏良に返す。
そう、さっきまで晴れていたのだ。買い物にも大した時間は使っていない。
通り雨だろうか、とバクラは舌を打つ。
「ったくよぉ…なんでオレ様まで…」
「お前は荷物持ち担当なんだから当然でしょ?あー、帰ったらお風呂入らなきゃ…一緒に入る?」
「却下」
即答。
獏良はおもしろくなさそうにバクラを見るが、その視線はすぐに空に戻される。