任天堂

□狂った意識
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「…!!」

マリオが目を見開く。
違う、と思った。ルイージはこんなことはしない。
ルイージは、戦いが嫌いだ。それ以前に、殺生を好まない。虫一匹すら殺そうとは思わなかった。
どこか、おかしい。

「ルイージ、何言ってる」

弟の肩を掴み、マリオは揺さぶった。
もしかしたら、この惨事を見て錯乱しているのかもしれない。

「落ち着け、一体何があったんだ。説明してくれ!」
「…」

ルイージが無表情に戻り、肩にかかったマリオの手に自分の手を重ねる。

「全部、僕がやったの。
 みんなみんな、僕が、一人残らずころしたの」
「……っ!!」

言葉が出ない。
だすべき言葉が、見つからない。
違う、とマリオは心の中で否定する。違う、こんなの、ルイージじゃない。

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