BASARA

□儚きを愛でる
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「こうして、あっけなく消えていくんだね」


突拍子もない友の言葉に、秀吉は反応が遅れた。
半兵衛の横顔を見ても、特に表情の変化は見当たらない。

「物も城も、人だっていつかは壊れてしまう。
この世界には、"完璧"なモノはない」
「……」
「どんなに堅固な護りでも、いずれは自ら滅びる…そう、言いたいだけさ」

半兵衛は秀吉を見上げて笑みを浮かべてみせた。
少々、弱々しい笑みだったが。
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