任天堂
□おやすみ、よい夢を。
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眠れなかった。
というよりは、特に眠たくなかったのだが。
どちらにせよ、同じことであるのに変わりはない。
スネークは心の中だけで納得し、一口、コーヒーを啜る。苦くて、ほんのり甘い味が広がった。
もう深夜1時はまわっただろうか。
それでも眠気がやってこないスネークは一人リビングで一服していた。
もうみんな寝てしまったのか、リビングには物音一つ聞こえない。
スネークはすることもなく、ソファに横になった。腕を枕代わりに、天井を仰ぐ。
しかし、やはり眠気が襲うことはなかった。
「…?」
ふと、耳に音が届いた。ドアを開閉したような音だった。続いて、階段を降りる音。
だれか、起きてきたのだろうか。
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