遊戯王

□灰色の空の下にて
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ふと空を仰げば、灰色の空は今にも泣き出しそうによどんでいた。



「―――っまじありえねぇし!ムカツク!
 てか宿主、速く走ってくれる!?」
「おまえと違ってボクは繊細なのぉー、おまえこそ人に合わせようとか思わないわけ!?」

それこそバケツの水をひっくり返したかのような、大降りの雨の中でバクラと獏良が叫ぶ。
強い雨では叫んでも声が途切れてしまいそうだった。

買い物から帰ってくる途中に急に雨が降り出した。
折角の特売日、しかもシュークリームも買えるというのに雨が降り出したのは災難だった。
獏良は走りながらムスッと顔をしかめる。
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