BASARA
□其の道を暗く閉ざす
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「貴方の夢は大きい。
でも、叶えるには、動くのが遅すぎたの。
貴方の道は途中で終わるわ…」
身の丈ほどある双薙刀を両手でしっかりと持ち、つぶやくように言う彼女はまるで死神のようだった。
もしかしたら、今にも殺されるのかもしれない。
「…そうかもしれない。でも、」
女が顔を僅かに上げる。
その瞳は不思議そうにこちらを見つめている。
「僕は、秀吉の道をつくる。
夢が叶えられなくても、彼の為になるなら構わない」
「…そう…」
彼女は関心がなさそうだった。
僕の夢が今後どうなろうが知ったことではないということだろうか。
ただ、予知をするだけ。
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