短編小説
□ツンデレの法則
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「ニノぉ〜…今日、おいらん家来ない〜??」
撮影が終わった帰り道。
やたら満足げに俺の横に並ぶおっさん。
「…何でですか?」
「ニノに来てほしいから☆」
満面の笑みで微笑んでるけど…
「ぇ……行かないですヨ。」
軽く断る。
「えぇ〜っ!!なんで〜!?」
…のには理由があって、、、
ほら、俺って素直じゃないからさ。
「なんでって…」
「来てよ〜!!ニノ〜〜!!」
「そんなに来てほしいなら…行ってあげてもいいですけど……」
結局は行くことになる。
メンバーからよく言われるけど、
俺って“ツンデレ”なのかもしれない。
「ほんとっ!?やった!!」
行くと決まると、派手に喜ぶおっさん。
俺もこれくらい素直だったら
おっさん…喜んでくれるのかな。
なんて。
たまに思ったりするから…
「そのかわり、リーダー…」
「ん〜??」
「今日は俺…帰りませんよ??」
ちょっと甘えてみたりして。
でも、それさえも…
「んふふ。おいらん家泊まるの?…楽しみだなぁ〜〜」
優しく包んでくれるから。
俺はやっぱり…
この人のこと
好きなんだなーって思う。
『ツンデレの法則』