短編

□糖分と君
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『リヴァイ兵長は、甘いものお好きですか?』

『別に、嫌いじゃねぇが。』

『なら、これ受け取ってください!』


























「はぁー…」

「ルナ、その溜め息7回目。」

あれから一体何日経ったのだろうか。

2月14日、その日は世間一般的に言うバレンタインデーでした。

私も今年は頑張って、調査兵団の皆さんにチョコを配った。

もちろん、本命チョコも。

「ねぇ、ペトラ。兵長、チョコ食べてくれたのかな?」

「食べたでしょ。いらなかったら最初から貰わないし。」

一生懸命作った。

言ってしまえば、兵長のために一生懸命頑張って作ったのである。

なのに、なのに兵長ときたら

「何か一言ぐらい欲しいよー!!」

「まぁね。しょうがないよ、兵長だから。」

ありがとうもおいしかったも何も言ってくれない。

団長や他の兵士の人達は、感想をくれたのに。


「なんか、へこむなぁ。」

「そう落ち込まないで!貰ってくれただけで、ありがたいじゃん!」

元気出して!

と、ペトラは私の肩を少し強めに叩いてきた。

ねぇ、お願いだから力加減くらい分かってくれよペトラさん。

「てか、気になるなら直接聞きなよ!」

「いや、無理」

「もうすぐ3時だし、紅茶持ってくついでにさ!」

「いや、今日はペトラが当番」

「いってらっしゃい、ルナ!」

言うとペトラは背中を思い切り押してきた。

あまりの強さに転びそうになったのは言うまでもない。

いや本当に力加減くらい分かってくださいペトラさん。

そんなことを思いながらも、せっかくだし聞くだけ聞いてみようと思った私は、兵長の部屋に紅茶を持って行くことにした。


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