海賊2

□センチメンタル
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『不死鳥って死なないの?』
「んなわけねーよぃ」
『じゃあ死ぬんだ』
「そりゃそうだ」

そりゃそうか、なんだ。ちょっと一安心。だってマルコだけ生きてるなんてずるい。

『ならいーや』
「どうしたんだよぃ」
『独りで生きるのって怖いよねきっと』
「ん?そーかねぃ」
『誰もいないんだよ』
「まぁ」
『生きてる意味ないよ』
「まぁな」
『あたしはみんながいなくなったら死んじゃう』
「そうだな」

首に腕を回して抱き着くと、頭を撫でてくれた。なんだろ、なんでこんな話しになったんだ?自分でも意味分かんないけど。そうだ、マルコが不死鳥とか言うから。不死鳥って死なない鳥だから。

『マルコは怖くないの?』
「だって俺はちゃんと死ぬぞ」
『うん、安心したよ』
「まぁ、怖いとしたら」

ドサリ、反転する身体。目の前にはマルコの顔と、蛍光灯が見える。黙って見つめていると、耳元でマルコが囁いた。

「お前がいなくなる事が一番怖い」


例えば世界が終わっても
君がいればいい/220308

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