トリップ少女の受難
□さよなら、僕の世界
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「なあ、今日の宿題やってきたか?」
「僕がやってくる訳ないじゃないか」
「ハハハッ!!!ヤッパお前おもしれ〜な〜」
「何処に面白い要素があるのか僕にはわからないね」
宿題なんてしてくる訳がない。そんな事に頭が働くもんか。
あ〜あ。
なんでトリップした所が此処なんだろう?どうせだったらナルトやブリーチみたいに、普通の人間だったら一日で死ねるような所にして欲しかった。
よりによって…
同じような学校生活を強いれられるなんて、ついてない。
僕が考えていると、廊下が騒がしくなってきた。
【あいつら】が来たんだ。この世界の光輝く住人。
「テニス部よ〜っ!!!」
「跡部様ぁああ!!!」
煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩いっっ!!!
別に主人公でもない癖になんであんなに輝いているだっ!!なんでこんな所に来たんだっ!!僕はこんな世界望んでなんかいないのにっ!!
「どうしたんだ?」
「煩くて眠れない」
「今登校して来た所だろっ!!!」
眠くなんかない。でも僕は机に蹲る。せめてもの抵抗の証として、あいつらを視界にいれない為に。
ただ逃げているだけだとしても、僕はまだ認めたくないんだ。
こんな世界。
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