トリップ少女の受難
□この世界に来た理由
5ページ/8ページ
あまりにも馬鹿らしい理由で僕をこの世界に飛ばした糞豚に誰か天罰を。
あ、こいつが神か。
世も末だ。
行き場のない怒りを分散しながら教室に戻る途中、誰かとぶつかった。
「あ〜ごめんねぇ〜」
「………………」
今の僕は口を開けば毒舌を振り撒きそうで、会釈だけした。この人に罪はないのだろうから。
顔を上げればそれはもう輝かしい金髪の天然パーマが目に入った。
「うげっ」
「??」
よりによってこいつぅ!?
糞神の陰謀か!!?
僕は見なかった事にしてその場を足速に立ち去った。
関わりたくない関わりたくない関わりたくない関わりたくない関わりたくない関わりたくない関わりたくない関わりたくない関わりたくない関わりたくない。
あいつ等の思うようになってたまるかぁあああ!!!!
「………変な子だC」
「なんだよ、また疲れた顔してんな」
「…………」
「不機嫌度MAX?υ」
「……………」
「さあ、準備準備」
普段勝手に話し掛けてくる隣の席の奴が、次の授業の準備をしている。
そこまで今の僕は不機嫌を貼付けたような顔をしているらしい。
絶対に糞神の思惑道理なるもんか。
せめてものの抵抗に、僕は今からテニキャラの連中とは口を聞かない事に決めた。
.